~幾野の道の遠ければ~ 月海が日々堕落してゆく日記
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鴨葱
2010-03-11 Thu 20:58
1940年、ベルギーとオランダがドイツに占領され、次のドイツの目標はスイスであることは明白でした。
当時のスイスは質でも数でもドイツに劣っていましたが、徹底抗戦をする姿勢を貫きました。
そして、もしドイツに攻められたら、スイスの交通網を自ら破壊すると宣言します。
ドイツがスイスを攻める理由は、ベルギー等と同じく、交通網を使用するためでした。
それを破壊されたのでは、スイス侵攻の根本に関わります。
ドイツはこれを受け、スイス占領自体は可能だが、その後の交通網の損失は避けられないと結論付け、スイス侵攻を諦めます。
スイスはドイツに、例え最終的に勝てたとしても、痛い目を見るぞ、というメッセージを示し、
侵攻側のコストを上げ、メリットを減らすという抑止に成功したのでした。

ドイツがスイス侵攻を考えたのは単に経済的な損益だけでした。
しかし実際の戦争には、威信の獲得や不満発散など、経済以外の価値もあります。
何故戦争するのか、簡単に言えば、
侵攻に必要なコストと、それによって得るものを天秤にかけ、得るものの方が大きいのなら戦争を仕掛けると考えられます。
つまりは、相手に「この国を攻めるのはコストの方が大きく、メリットは少ない」と判断させれば、
相手は自国を攻めることに消極的になるのです。
従って抑止の方法は
・自国を攻めるメリットを少なくする
・自国を攻めることで失われるコストを増大させる
という二つになります。
例え侵略側より弱い軍事力しか持たなくとも、抑止する術はあります。
勝てないにしても、相手が許容できないほどの損害を与えられるだけの軍事力があれば、抑止効果が期待できます。
相手にとって、侵攻するメリット<侵攻のコストになれば、相手は勝てるにしても侵略をためらいます。
「割に合わない相手」と認識させることにより、抑止が成功するのです。
スイスはこの二つを上手く使い、防衛に成功したといえます。

もちろん、何よりも軍事力の強化が前提にあります。
侵攻に訴えた相手に手痛い反撃を与える能力を持ち、それを相手に理解させ、思い止まらせる。
相手国を逆に占領するとまではいかずとも、報復できるだけの能力を持つ。
相手としては、必ず反撃を食らうのが目に見えていては、攻撃を躊躇わざるを得ません。
手痛い反撃を受けたのでは、攻撃しても割に合わないと認識させる。
抑止力を語る上では、最も基本的なことです。
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この記事のコメント
やばい、俺がブログで言いたかったことを、
判りやすく論理的に展開してる!!
さすがです、毎回の事ながら勉強になります。
2010-03-11 Thu 22:05 | URL | ていとく #-[ 内容変更]
無理だな、MaEは協定のパイプをあれだけ強調してるのに相手はためらいなく攻めてるんだ
協定全体がなめられてるorMaE自体の戦力が無いに等しいと見られてるかのどっちか、はたまた両方だな。

MaE側がブログでの身の丈に合わない煽りをやめたら
問題の8割は解決するだろうよ。攻められる理由を無くせば良いだろ、抑止より簡単だ
2010-03-11 Thu 23:20 | URL | 名無し #-[ 内容変更]
Re: タイトルなし
> ていとくさん
ただ歴史が少しだけ好きなだけです。

> 名無しの方
お久しぶりですね。
私へのコメント……では無さそうなので挨拶くらいで。
ちなみに攻められる理由を無くすのは否定的抑止、
○○をするから攻撃しないで、というのは補償による抑止と言い、
まさに抑止論の話だったりします。
否定的抑止はスイスの例で触れましたが、補償による抑止は機会があればいつか。
2010-03-12 Fri 00:19 | URL | 月海 #-[ 内容変更]
上述されてるけど一応…
スイスの場合は前提として異常な軍事力があるからね
国防の方針が侵攻するメリットよりデメリットのほうを高くさせるってのはあるけど、
なんにせよ軍事力ありきって気はする

どうでもいいけど、こういう考え方って
学校のいじめ抑止とかにもそのまま通じると思う
2010-03-13 Sat 03:33 | URL | しげ。 #-[ 内容変更]
Re: タイトルなし
その強力な軍事力は、ドイツからの兵器や物資の輸入に頼っていた、
つまりは、ドイツとの貿易関係が止まれば、スイス防衛にも直結するというのが、スイスとしては悩ましいところでした。
よって、侵攻してくるのなら対決も辞さないが、そうでないのならばこれまで通りの関係を維持するという、
一歩間違えれば今度は連合国軍を敵に回しかねない政策を取らざるを得ませんでした。
(実際スイスは中立義務違反で批難されています)
完全に中立を保つことは、別の国に守ってもらうこともできませんし、時には友好国を見捨て恨みを買うことにもなります。
完全に中立を保つということは非常に難しいですね。
2010-03-13 Sat 10:24 | URL | 月海 #-[ 内容変更]
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